北ヨーロッパに位置し自然豊かな国であるフィンランドは、世界最高レベルの教育を行っていることで有名です。
欧州の中でも人口が少ない方のフィンランドですが、どうやって高水準の教育システムを生み出したのでしょうか?
今回は、フィンランドの教育が世界一と言われる理由・教育システムなどを詳しく見ていきます。
フィンランドってどんな国?
位置
下はヨーロッパの地図で、フィンランドは北ヨーロッパに位置します。
スウェーデン、ノルウェー、そして意外にもロシアと陸つなぎで隣接しています。

基本情報
面積 | 338,500 km² |
人口 | 約553万人(2021年) |
首都 | ヘルシンキ |
言語 | フィンランド語、スウェーデン語 |
宗教 | キリスト教 |

他国と比べても小規模の国なんだね!
学校制度


次に国としてどういった教育体制をとっているのかお話しします。
基礎総合教育
7歳から16歳までの9学年です(小学校6学年、中学校3学年)
義務教育のため、国と地域によってカリキュラムが決まられており費用は無料です。
1,2年生は週に20時間以上の授業があり、学年が上がるごとに長くなります。
基本的に担任の先生が授業を担当し、決められたカリキュラムに則ったうえで、ある程度自由に指導することができます。1年生から6年生は同じ担任が受け持つことが多く、一人ひとりの特性を理解した教師は生徒に合わせた教え方をすることが出来ます。
海外から移住した生徒は基礎教育に入る前に1年間の準備教育を受けることができ、その後も第二言語としてフィンランド語やスウェーデン語の勉強を続けることが出来ます。
後期中等教育
フィンランドでは最近義務教育の年数が延長され、後期中等教育を受けるか18歳になるまで勉強しなければなりません。
一般的に次の3つの内いずれかの教育を受けることになります。
【高校】
在籍年数は生徒によって2~4年と異なり、卒業すると学士号を取得できます。
基本的に基礎総合教育と同じ科目を学びますが内容はより難しく専門的になります。
卒業後は、大学や職業訓練学校などに進学します。
【職業訓練学校】
基礎総合教育を終えた生徒や社会人を対象として約3年間働くための知識や技術を実践的に身に着ける学校です。
始めに個人計画書が作成され、学校・職場などを使って個人のペースで学習できます。
卒業すると、基本職業資格、職業資格、専門職業資格を取得できます。
【学位取得研修TUVA準備研修】
母国語が公用語(フィンランド語とスウェーデン語)以外で、言語能力が高校や職業訓練学校のレベルに追いついてない場合は、基礎総合教育の延長としてさらに学習することが出来ます。
高等教育
後期中等教育を受けた後は、以下の高等教育に進むこともできます。
【応用科学大学】大学と比べて実践的で実習も教育内容に含まれている。
【大学】研究を目的とした教育が行われている。



選択の幅が広いから、自分の進路に合わせて学べるね♪
フィンランドの学校の特徴


フィンランドの学校は、日本の小中学校のようにクラス全員が揃って全く同じ授業を受けることはありません。
それは少人数制や選択科目制(一部)を採用しており、一人ひとり時間割が違うからです。
時間割自体は7時間までありますが空きコマもあるため、毎日の登校時間も生徒により違ってきます。
一人当たりの平均的な授業数では、1~6年生は4~6時間、7~9年生は5~7時間です。
教員は病気で休んだり勉強に付いていけてない生徒に個別で教えることもあるそうです。
(参考 二宮皓編著:世界の学校)
学校だからと言って画一化せずに、誰も置き去りにせずに一人一人を大切にする教育が行われているようですね。



日本から見ると対応の柔軟さに驚かされるね!
なぜ世界一の教育なのか?


フィンランドは2000 年、2003 年、2006 年に行われたPISA(学習到達度調査)において1位となり、そこから世界から世界一の教育として注目を浴びるようになりました。
これはこれまでの話にもあるように、フィンランドの個人を大切にして自由な教育が行われる仕組みが大きいように思います。
日本では学校で授業についていけない時それは個人の責任になりがちですが、フィンランドでは基礎総合教育の場合、先生がサポートを入れて取り残さないように努力します。これはフィンランドでは先生に授業の進め方や時間割を決める権限があることも要因です。
日本では、学習要綱が細かく業務の幅も広いので教師の負担が大きく、子ども一人一人にまで気を配ることは難しい状況です。
このように、フィンランドでは個を重視する教育で本当の意味での平等な教育が行われています。



個人を大事にすることで、結果として全体の学力が上がってるんだね!
おわりに
過去にPISAでトップの成績をたたき出し一躍有名になったフィンランドですが、それには一人一人に合わせた柔軟な制度や学校の環境があったことが分かりました。
現在は、依然と比べて総合的なランクは下がったものの、読み書きの分野においては上位の成績を収め続けています。
フィンランドでは国民の幸福度が高いですが、知識を詰め込んで競争させるのではなく、落ちこぼれを作らない教育方針が社会でも反映されているのではないか思います。
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